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Channel: 有職故実 YUSOKU KOJITSU
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点・線・面

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私たちが毎日のように手にする織物や生地は、例えて言えば面。
その一枚の面を色々繋ぎ合わせて1着の衣類にします。

その面である織物は、経糸と緯糸の交差で構成されています。
つまり1本の線。何千本、何万本の線の交差で1つの面を作り出しています。

1本の線である糸は、1匹の蚕が生み出す繊維。
遡っていくと1匹の蚕に辿り着きます。言い換えれば点です。

点から点を1本の線として結び、その線を幾重にも交差をすることで
様々な面を生み出していきます。



人の出会いも同じようなもので、ある1つの出会いから始まり
様々な人の出会いを介して、ある局面を迎えるように思えます。



今、あるプロジェクトが進行中です。

今年の夏、ある方を介してお会いした方々と、今までにない
装束で使用する有職文様を生み出そうというプロジェクトです。

東京デザインプレックス研究所の沼田努さんと、
そこでデザインの勉強をしながら、様々な企業の
企画のデザインなどを手掛ける、villageというユニットの
芦田さん、田中さん、高山さん、熊川さんの4人。

$有職故実   YUSOKU KOJITSU

20歳中盤から30歳前半の若い4人からなるチームと
アドバイザーとして、沼田努さんにも参加してもらい
進めているプロジェクトです。


4人の方々は、今まで有職文様についての基礎知識はなく
神官装束がどのような物かも知らない人たちでした。


プロジェクト当初、彼らには、実際に装束を見てもらったり、
有職紋様の基礎的な知識を把握してもらいました。
先月には京都に来てもらって、実際に織物が
作られる工房なども見学してもらいました。


勿論、それだけで有識装束の全てが解釈出来るとは私も思って
はいません。


ですが、実はその部分がこの企画の大事な部分でもあります。


有識文様は、このブログでも書いたように長い時間をかけて
熟成された文様の蓄積が今も受け継がれています。

今では、歴史ある伝統を受け継いだ文様も、生み出された時代には
非常に前衛的なものであったかも知れませんし、最初は受け入れ
にくい柄であったかも知れません。


私は平成、または次の時代に繋がる文様を考えるうえで、
全く違う分野で活躍されている方の考えが反映される事で、
ある種の化学反応のような結果を生み出すのではないかと
考えています。


点と点が繋がり、線と線が交差を繰り返し、今までに見た
ことないような、新しい面が生み出される事を期待して


$有職故実   YUSOKU KOJITSU



彼らと共に、文様のブラッシュアップを進めて参ります。

皆さんもこのプロジェクトに期待して頂き、見守って頂ければ
幸いに思います。


最後に、この素晴らしい出会いを叶えて頂いた
山本ミッシェールさんにお礼申し上げます。





















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